東北南部の山旅
東北南部の山旅
8月14日(火)より31日(金)までの18日間、広島の自宅を留守にして東北南部の山に11座(和賀岳・早池峰山・五葉山・焼石岳・栗駒山・鳥海山・月山・舟形山・泉ヶ岳・蔵王山)登って来ました。今回は今までと大きく異なるのは私一人で出かけるのはもったいないということで妻と娘がついてきたことです。もちろん山麓までですが時には月山や蔵王のように山頂までのこともありました。
ひも付きなので山ばかりというわけには行きませんでしたが、宿泊はほとんど道の駅で車の中で寝たりテントを張ったり、残りは登山口にあった山小屋かキャンプ場を利用したため宿泊費は一切使っていません。そのため3人で18日間滞在したにもかかわらず全費用は20万円位(全走行4240㎞で燃料代約6万円,高速代すべて深夜割引を使って約3.3万円,食料代やコインランドリー代等々約10余万)で済んだようです。
西日本各地は記録的猛暑が相変わらず続いたようですが、曇天や雨天などぐずついた天気が続きおかげで暑さからはどうにか免れることは出来ました。まずは登ってきた山を簡単に紹介したいと思います。
和賀岳(1440)
秋田と岩手の県境にあって武家屋敷で有名な角館より東へ直線距離で20㎞足らず。今回予定した山の中では一番警戒を要した山。というのは標高はあまり高くないものの山が深くてしかも大きいのではたして体力がもつかどうか、それに危険な場所はないかガイドブックを読んでも山の概念がつかめないから不安だらけだった。
実際、秋田県側の真木渓谷の奥、甘露水登山口手前の山小屋から往復したが上りで4時間15分下りで3時間50分、合計8時間(もちろん休憩を含まず)余りもかかった。幸い危険な場所はなかったが、天気が悪く途中の薬師岳を過ぎると下から吹き上げてくる風がものすごく強く、おまけにガスで何も見えない。もちろん初めて登る山なので先がどうなっているのかわからない。人の気配は全くないので不安を感じ何度引き返そうかと思ったことか。しかし最初の山でもあったし、わざわざ東北まで来ているのだからそう簡単に引き返すわけにも行かない。結果的には目的の山頂まで登ることは出来たが、始めから最後までガスに見まわれ、しかも山中に10時間近くいたにもかかわらず誰にも会わなかったので静けさばかりが印象に残った山である。
山に取っ付くとしばらく杉林からブナ林へと変わりその中を緩やかに登る。その後灌木帯に変わり稜線に出るとなだらかな笹の草原が続く。最初のピークである薬師岳から小杉分岐まで笹の草原の中を緩やかに下って登る。この分岐で右に大きく折れて小鷲倉(1354)という大きなピークを越えて緩やかな上り下りを繰り返すと和賀岳である。
薬師岳手前の薬師岳分岐より和賀岳までは広い尾根の笹の草原が続き、部分的には狭く急な斜面はあるものの全体として危険は少ない。草原の中に所々お花畑がありとくに薬師岳と小杉分岐までの薬師平が規模が大きく綺麗だった。天気が悪く山の概念さえつかめなかったが静かなこと格別でもう一度登ってみたいと思った。
早池峰山(1917)
岩手県のほぼ中央部にあって北上山地の最高峰。早池峰山しか咲かないハヤチネウスユキソウを始め高山直物の種類が多く花の愛好家にとって憧れの山となっている。
山そのものは東北地方によく見られる大きくゆったりしたものと異なりどちらかと言えば巨岩や岩屑が堆積するごつごつするアルペン的な山である。今回は山麓の大迫(おおはさま)町と川井村との境で峠でもある小田越から登って大迫町側の河原坊(かわらのぼう)に下る最も一般的なコースを歩く。上りが2時間15分下り同じく2時間15分といった所だった。上りも下りも距離的には2.5㎞前後でほぼ同じだが、下りは急でガラ場や露岩が多いのでそれなりに時間がかかった。
小田越からはじめ緩やかな針葉樹林帯を登り明るく視界が開けてくると1合目。ここから露岩や巨岩がごろごろする明るく広い稜線を登る。登山道の両脇には高山植物(ウメバチソウやカワラナデシコなど残念ながらハヤチネウスユキソウは咲き終わっていた)が目立ち始めロープも張られていた。1合目から約1時間10分でスラブ状の1枚岩に出くわした。ここは5~6mの鉄の梯子が2つほど続いたが岩にへばりつくように取り付けられていたので、さしたる高度感も危険も感じなかった。その後簡単な岩稜が10数分続くと主稜線である剣ヶ峰分岐に達した。ここから山頂まではわずか15分ばかりだったが山容が一変し美しいお花畑が展開し天空のパラダイスと言った感じで木道も続いた。
登山口の小田越を出発したのが8時30分。そして山頂に着いたのは10時45分、休憩を含め2時間15分だった。山頂は巨岩が散在し管理人のいる避難小屋もあったが、残念ながらガスのため展望はさっぱりだった。下山は川原坊(2.5㎞)に向かって下る。ガラ場の急斜が続くので足元に注意すること(特に危険な場所があるわけではないが)。1時間30分近く下ったところで最初の水場に出くわした(コウベゴウリ)。その後沢沿いに下るが滑りやすい露岩が続くのでスリップしないこと。全国区の山にしては楽しくない道だった。
花は1合目から2合目の間と剣ヶ峰分岐から山頂までのなだらかな山稜がとくに綺麗だったように思う。土曜日であったにもかかわらず、天気は悪く花の最盛期も終わっていたためか山中で出会ったのは20数人だった。
以下続く


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